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ひよこ君、
このページでは強迫行為による意思表示について説明していくね。
強迫かーぁ、何か怖いね。(ドキドキ)
そうだね。
刑法でいうところの脅迫に当るからね。
さて、どのような行為が強迫にあたるか、
想像はつくと思うけど、一応参考までにあげるね。
【例】
@強面(こわもて)の人に強い口調で
「判子、押せよ。さもないと・・・」と言われ、
購入したくも無い商品の契約書に判子と署名をした場合。
A会社の取締役Aさんの不正行為の事実を知っているBさんが、
その取締役に対して「不正事実を公表されたくなければ、
自己の会社の株式を現在の市場価格よりも高値で買って、
株価を上げろ」言い、その結果、取締役Aが高値で買い
不正な株価となった場合。
ちなみに民法では強迫行為の要件は
次のように規定されているよ。
@強迫行為者が意識して強迫をしたこと。(故意があること)
Aその強迫行為が違法性を有していると評価される事。
Bそして、強迫行為の結果、表示者が強迫行為を原因として、
意思表示をしたこと。
なるほど。
それでは、強迫行為が介入してなした
法律行為の効果はどうなるの?
原則的に
「強迫行為による法律行為は取り消す事が出来る」と
規定されていて、取り消すまでは一応有効なんだ。
それから、例外とは言えないけど
「絶対的強迫による意思表示」の場合は、
当該意思表示に基づく法律行為は無効とされているよ。
ねぇねぇ豚さん、
「強迫行為による意思表示」と「絶対的強迫による意思表示」とは
どう何が違うの?
絶対的強迫っていうのは、
通常の強迫行為よりも強迫の度合いが強く、
表示者の自由な意思を強力に制圧する行為を指すんだよ。
でもね、強迫された場合のその威圧感は人それぞれに違うから
一概に「この強迫は軽度、この強迫は強度」と線引きする事を
第三者がする事はできないんだ。
だから、強迫行為を原因として争うときは、
取り消し、無効のどちらを主張してもいいんだよ。
そうなんだぁ。
ちょっと理解してもらえたみたいだから
「強迫行為」による意思表示後に第三者が関係してきた場合を
考えてみようか。
詐欺による意思表示の時と同じ感じだね。
そうだね。
でも多少結果が違う点もあるんだよ。
どこら辺が違うか、下記をみて考えてみてね。
@:詐欺による意思表示を原因に取り消す前に第三者が現れた場合 →表示者(取消権者)は、善意の第三者に、対抗する事が出来ない。※1
A:強迫行為による意思表示を原因として取り消す前に第三者が現れた場合 →表示者(取消権者)は、善意の第三者にも対抗する事が出来る。※1
※1:ここでいう、善意とは表示者が「詐欺若しくは強迫行為」によって
意思表示をしていた事を当該第三者が知らなかった事を意味します。
また「単に善意」とされている事から、第三者は無過失でなくても
良いと解されています。
なぜ、強迫行為による意思表示の場合には、
取り消し前の第三者にも対抗する事が出来るかというと、
強迫は詐欺に比べ表示者の過失度合い、すなわち落ち度が
軽微であると解されているからなんだよ。
取り消し後の第三者との関係は
詐欺による意思表示の場合と同様、
対抗要件によって権利の帰属が決まるんだよ。
対抗要件?
対抗要件っていうのは土地や建物の場合だと登記、
そして、動産(いわゆる物)の場合だと引渡しが
第三者に対抗する為の要件とされているよ。
※動産でも、自動車、航空機については登録、
船舶については登記が第三者に対する対抗要件とされているよ。
ちなみに、取引の当事者同士では、対抗要件は必要ないよ。
従って、土地を購入した場合、登記がなくても当該土地の
引渡しを買主は売主に対して請求する事が出来るんだよ。
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