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公法と私法、一般法と特別法
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 近代の法体系は大きく「公法」と「私法」に分けることができるよ。

   「公法(こうほう)」に分類される代表的な「法」には、

   【法の名称】:(その法の説明文)
   【憲法】:国家権力の組織や権限、統治の根本規範(法)となる基本原理・原則を定めた法規範
   【刑法】:犯罪及びそれに対する刑罰の関係を規律する
   【刑事訴訟法(けいじそしょうほう)】:刑事手続に関する法
   【民事訴訟法(みんじそしょうほう)】:民事訴訟に関する手続の原則を定めた法
   【行政法(ぎょうせいほう)】:行政手続、行政作用および行政救済に関する行政関係諸法の総称
   【国会法】:国会および弾劾裁判所などを規律する法
   【裁判所法】:最高裁判所及び下級裁判所の組織などを規律する法
   【国際法】:主に国と国の間の関係を規律する

   憲法、刑法のように、国家機構及び国家と国民との関係を規律する法や、
   国家の規律を行う法が「公法」に分類されているといえるよ。

 ふむふむ

 「私法(しほう)」に分類される代表的な「法」には、

   【民法】:私法の一般法について定めた法律
   【商法】:民法の特別法としての、商人 (商法)の営業、商行為、その他商事についての一般法
   【借地借家法】:建物所有を目的とする地上権・土地賃貸借、並びに建物賃貸借について定めた法律
   【会社法】:会社の設立・解散、組織、運営、資金調達等について規律する

   民法が含まれているように、国家と直接関係のない国民の生活関係を一般的に規律する法が
   「私法」に分類されているといえるよ。




  次は「一般法」と「特別法」について説明するね。

 

 典型的な一般法と特別法の関係をみていこう。

   ここでは、一般法を民法、特別法を借地借家法(しゃくちしゃっかほう)として説明していくね。





 また「借地借家法29条」では
   「1項:期間を1年未満とする建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなす。」
   「2項:民法第604条の規定は、建物の賃貸借については、適用しない。」

   と、規定されており、「建物賃貸借」に関して民法第604条の規定を排除してるよ。

   つまり、「特別法(である借地借家法29条)」が「一般法(である民法604条)」に優先しているよ。


 →法と道徳の関係

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