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法体系 |
スポンサーリンク ここでは、法体系について説明していくね。 その前に、「体系」とはどういう意味なの? 「体系」というのは一定の主題・テーマ・領域において、 一定の法則、理論、方法で系統化し、一つにまとめたものを意味するよ。 体系の例としては、学校の連絡網、食物連鎖の図、 企業の配属図(連絡図)が考えられるよ。 では、一定の領域を「上場企業」、 一定の方法を「部署、上司部下の関係に分ける」とした場合、 社長を頂点としたピラミットの形(体系)になるんだね。 そうだね。 ※一般的に社長と呼ばれる人=代表取締役若しくは代表執行役 では、本題の法の体系について説明するね。 日本ではこの「法体系」の頂点には「憲法」が置かれているよ。 なぜかというと、憲法は日本の全ての法律、規則、条例などに優位する法だからなんだ。 つまり、憲法は、法律などでその内容を変更することができない日本の最高法規といえるよ。 ちなみに・・・ 憲法第98条第1項には「この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する 法律、命令、詔勅及び国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。」と 規定されていることからも、憲法は全ての法において優先することが解かるよね。 (この事を一般的に「憲法の最高法規性」といいます。) また、憲法の内容を実現するために民法や商法、刑法といった主要な法律が定められていて 更に憲法、法律の内容を補完するために地方公共団体が制定する「条例」、 各議院で制定する「議院規則」内閣が制定する「政令」などが定められているよ。 あとそれから、 法律・条例などの間の優劣は、憲法94条「条例は法律の範囲内で制定しなければならない。」とする規定や 「憲法及び法律の規定を実施する為に政令を制定することができる。」とする規定からも解かるとおり、 法律がそれら(条例、政令など)よりも優位な立場にあるよ。 また憲法は、他の法と比べてその改正手続きの要件が厳格な事から 硬性憲法とも呼ばれているよ。 参考までに・・・ ☆憲法改正手続き 「憲法96条:この憲法の改正は、各議院の総議員の3分の2以上の賛成で国会がこれを発議し、 国民に提案してその承認を経なければならない。 この承認には、特別の国民投票または国会の定める選挙の際に 行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。」 尚、憲法96条の国民とは誰を指しているのか、 特別の投票とは何か、またその手続き方法などが明記されていないため、 現在、手続きに関する法律の制定が進められています。 ☆法律の改正 国会に出席した議員の過半数の可決により制定されます。 ※参議院が否決しない場合、法律の改正は「〇×法(の一部)を改正する法律案」の提出をし 法律の制定手続きと同様の要件で議決がされます。 へー。 僕の家で例えると、お母さんが憲法で お父さんと僕が法律、条例等にあたるんだね。 えっ何で? だって、お小遣いの決定権はお母さんにあって、 お父さんや僕の意見では、その額を変更する事ができないもん。 ちょっと似てるかもね。 →所有権絶対の原則 →裁判所の構成&判例 スポンサーリンク |
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